カテゴリー: Secure Coding

そもそもエスケープとは何なのか?

まずエスケープ処理について全て書こう、ということでPHP Securityカテゴリで様々なエスケープ処理について書いてきました。しかし、「エスケープ処理とは何か?」を解説していなかったので解説します。

エスケープ処理は文字列処理の基本中の基本です。

「エスケープは要らない、知る必要もない」という意見を稀に聞きますが、プログラムに於ける文字列処理とその重要性を理解していないからでしょう。全ての開発者はエスケープ処理の必要性を理解し、確実かつ適切にエスケープできなければなりません。
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PHP文字列のエスケープ

PHP文字列をテキストとして出力したい場合もあります。PHPの文字列型はバイナリセーフなのでどのようなデータでも保存可能ですが、プログラム中でPHP変数をPHPのテキスト(リテラル)として出力するにはaddslashes()によるエスケープ処理が必要です。

【重要】エスケープ/API/バリデーション1は出力先に合った方法でないと意味がないです。一口にHTMLと言っても複数の”コンテクストがあります。

  • JavaScript(識別子、変数など)、CSS、タグ属性名、タグ属性値(URIコンテクストに特に注意。BASE64、JavaScriptを使う場合もある)

があります。
SQLクエリと言っても

  • 引数(更にLIKE、正規表現、JSON、XMLなどに別れる)、識別子、SQL語句

などがあります。全てのテキストインターフェースにコンテクスト2があります。
それぞれの”コンテクスト
に適切なエスケープ/API/バリデーションを利用しなければ意味がありません

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JSONのエスケープ

追記:最近のOWASPガイドの更新でJavaScript文字列はUnicodeエンコードで安全性を確保するよう変更されました。元々このブログでもUnicodeエスケープのまま利用するように書いています。他の言語のユーザーはUnicodeエスケープを利用しましょう。PHPもASCII領域の文字をUnicodeエスケープするようにした方が良いと思います。これは提案して実現するように努力します。

JSONはJavaScriptのオブジェクトや配列を表現する方式でRFC 4627で定義されています。メディアタイプはapplication/json、ファイル拡張子はjsonと定義されています。

PHPにJSON形式のデータに変換するjson_encode関数json_decode関数をサポートしています。

JSON関数がサポートされている話は簡単!となれば良いのですが、 いろいろ考慮しなければならない事があります。

TL;DR;

json_encode()を利用する場合

$json = json_encode($data, JSON_HEX_TAG | JSON_HEX_AMP | JSON_HEX_APOS | JSON_HEX_QUOT);

と利用します。これでもまだ最適なエンコード方式とは言えませんが、デフォルトとして最低限必要なオプションが

JSON_HEX_TAG | JSON_HEX_AMP | JSON_HEX_APOS | JSON_HEX_QUOT

です。

JSONデータの文字エンコーディングは基本UTF-8です。UTF-8文字データは”予めバリデーションしておく”必要があります

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RailsのJavaScript文字列エスケープ

RailsはJavaScript文字列エスケープメソッドをサポートしています。JavaScript文字列エスケープのエントリで様々な議論があったようです。弊社ではRailsアプリのソースコードも検査しているので、参考としてRailsのソースコードを確認したことを追記をしたました。Rails開発者に直して頂きたいので独立したエントリにしました。

参考:

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Webアプリの入力はバリデーションできない、という誤解

Webアプリの入力はバリデーションできない、と誤解している方は少なく無いようです。システム開発に関わる人でなければ誤解していても構わないのですが、システム開発者が誤解していると安全なシステムを作ることは難しいでしょう。

Webアプリの入力はバリデーションできない、と誤解している開発者にも理解できるよう噛み砕いて解説してみます。

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エンジニア必須の概念 – 契約による設計と信頼境界線

少し設計よりの話を書くとそれに関連する話を書きたくなったので出力の話は後日書きます。

契約による設計(契約プログラミング)(Design by Contract – DbC)は優れた設計・プログラミング手法です。契約による設計と信頼境界線について解説します。
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SQL識別子のエスケープ

SQLのリテラルはエスケープが必要であることは広く認知されていると思います。しかし、識別子のエスケープはあまり広く認知されていないように思います。

PostgreSQLの場合、識別子のエスケープAPI(libpqのPQescapeIdentifier)が提供されておりPHPでもpg_escape_identifier()として利用できます。PostgreSQLの場合は”(ダブルクオート)で識別子を囲むことにより、ダブルクォート無しでは利用できない文字(例えば日本語)も識別子に利用できるようになります。
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岡山Ruby会議02のプレゼンテーション資料「Rials4 Security」

岡山Ruby会議02が先週末の土曜日にありました。私は「Rails 4 セキュリティ」をテーマに講演させていただきました。

プレゼン資料だけでは分かりづらいと思いますが、参考までに公開します。

Rails4Security.pdf

追記:肝心なところで記述漏れがあり、誤解もあったので解説を追加しています。こちらも合わせてご覧ください。

http://blog.ohgaki.net/rails4

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知っているようで知らないプリペアードクエリ

PostgreSQL Advent Calender 2012用のエントリです。

PostgreSQLや他のDBMSを利用していてプリペアードクエリを知らない方は居ないと思いますが、プリペアードクエリを使いこなす為のTIPSです。役に立つかどうか、は多少疑問ですが、内部がどうなっているか知っているとなにかの役に立つかも知れません。時間的制約で多少端折っているところは勘弁してください。

完全なSQLインジェクション対策は以下を参照してください。

完全なSQLインジェクション対策

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PROVE2の紹介動画

PROVE for PHPへ紹介動画を掲載しました。PROVEの動作・操作を3分ほどで見て頂けます。より高解像度で見れるようYouTubeにHD版もアップロードしています。

PROVE for PHPはPHPの内部動作を記録・比較し、新しいバージョンで意図通りに動作しているか確認できるテスト・ツールです。PHPプロジェクトがソースコード管理システムをGitへ移行してから、予定通り毎月新しいリリースが公開されてます。PHPを最新の状態に保つ事はセキュリティ維持の為に書かせませんが、運用中のシステムのバージョンアップは容易ではありません。PROVEはそういったバージョンアップを簡単にします。

使い方は色々あります。

  • PHPのバージョンアップ前後の動作確認
  • 再帰テスト為のリクエスト送信をWebアプリに送信
  • 実行内容を参照し問題の発生箇所を特定

PROVEはPHPの動作環境を記録した時と同じ状態にして、スクリプトを実行できます。この為、テストケースの作成はブラウザでアクセスするだけ、テストは記録したログを再生するだけで完了します。PHPのバグフィックスやセキュリティフィックスで動作が変わった場合、どこで動作が変わったのか簡単に分かります。リリースノートなどのみでは分からない動作変更も見つける事ができます。時間関数やファイル関数、データベース、ネットワークなど状態や外部リソースに依存する関数は実行をオーバーライドし、記録した時点の結果を返すことが出来ます。つまりmicrotime関数やsrand関数などに影響されずに、(PHPの動作が変わっていなければ)記録時点と同じ実行結果を得る事ができます。

PROVEのホームページで解説していない利用方法として、スマートフォンや携帯サイト開発での利用方法を紹介します。PROVEには「再帰テスト為のリクエスト送信をWebアプリに送信」する事ができます。スマートフォン、携帯サイトなどの場合、機種などの応じて異なるレスポンスを行う事が良くあります。PROVEの場合、PHPアプリにリクエストされた「リクエスト情報」がそのまま記録されます。これを再生することにより、繰り返しスマートフォンや携帯を使わずにこれらのデバイスを利用したテストを再現できます。

PROVEには前回記録した状態を再現・外部リソースに依存せずに動作する機能がありますが、この機能を利用しない状態でも利用できます。この場合、データベースやファイルなどの外部リソースをテストケース作成時と同じ状態にして実行し、PROVEによる再現機能を使わずにより広い範囲のPHP機能のテストを行う事も可能です。

プロキシやブラウザでWebアプリケーションの動作を記録するテストシステムと比べると、PHP内部の動作を全て記録するPROVEのテストは比較にならない程強力です。

PROVEの基本機能

  • ブラウザからのリクエストの記録
  • リクエストを処理した際のPHP動作の記録
    • 全てのリクエスト情報(POST、GET、COOKIEなど)
    • 出力(出力関数単位で習得可能)
    • 関数呼び出し
    • 関数戻り値
    • セッション情報
  • 記録したリクエストの再生
    • 記録した時点の状態を再現
    • 指定した関数のみ状態を再現
    • 記録時点の状態を再現せずに実行
  • 実行差分の参照
  • 記録したログの参照

新しいPROVE2のベータ版が公開中です。ご興味がある方は是非一度お試しください。

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