Drupalのwebformモジュールの更新

Drupal 8のwebfromのバージョンアップをサボっていると、バージョンアップするとパラメータのデータ型が異なる、と致命的なエラーになり動作しなくなります。

最初、エラーメッセージで検索すれば対応策が直ぐに見つかる、と思って検索しました。しかし、的確な対応方法を記載したページが検索されません。対応策は簡単です。FAQ的な情報ですが、誰かの役に立つと思うので対応策を記載します。

問題の原因はデータベーススキーマの更新です。他のデータベーススキーマ更新が必要なモジュールの場合も同様の方法で更新できるはずです。

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「フェイルセーフ」とは何なのか?

「フェイルセーフ」よく聞く言葉です。最近では「フェイルセキュア」1と言われることもありますが、基本概念は同じです。よく聞く言葉&簡単な概念ですが、割と広く誤解されている概念の1つに見えます。

フェイルセーフを一言で言うと

何かに失敗しても致命的な問題に至らないよう安全に失敗させる

これがフェイルセーフです。可能ならば「失敗/故障しても、失敗/故障の影響を受けないようする」場合もあります。ITシステムならRAID5や失敗時のリトライなどがこのケースです。

Wikipediaの定義では

フェイルセーフ(フェールセーフ、フェイルセイフ、英語fail safe)とは、なんらかの装置・システムにおいて、誤操作・誤動作による障害が発生した場合、常に安全側に制御すること。またはそうなるような設計手法で信頼性設計のひとつ。これは装置やシステムが『必ず故障する』ということを前提にしたものである。

となっています。

こんな単純な概念は間違いようがないでしょ?

と思うかも知れません。しかし、ソフトウェア開発では当たり前に誤解されています。

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PHPのserialize()/unserialize()を安全に利用する方法

serialize()でシリアライズしたデータを外部に送信/保存1し、それをunserialize()すると危険です。

アンシリアライズは複雑なメモリ操作が必要で、PHPに限らず、何度もメモリ破壊攻撃の脆弱性が見つかっています。このため、外部入力データのアンシリアライズは行うべきではありません。現在のPHPプロジェクトでは、RubyやPythonと同じく、アンシリアライズのメモリ問題を”脆弱性として取り扱わないことになっています。

しかし、外部データでもunserialize()を安全に利用する方法はあります。

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PHPの危い関数リスト

一応、PHPの危い関数リスト、は存在します。例えば、以下のような物があります。

後者は主にホスティング環境(?)でリスクがある関数の一覧を作るプログラムのようです。

ファイルを操作する関数、コマンドやスクリプトを実行する関数などのリスクは自明だと思います。少し趣向を変え、間違えて使うと危い関数の一覧を独断と偏見で作ってみました。

【重要】こういった「危険な物」を定義するのはブラックリストです。ブラックリストは仕組的に危険です。ブラックリストに頼るのは脆弱性を作るような物です。ブラックリスト”だけ”で安心しないでください。最後にどうすれば良いのか?を書きます。

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覚えないパスワードは生成する物 〜 余計な文字数制限などは有害 〜

Webサイトにはパスワードの登録に余計な制限をかけているサイトが少なからずあります。特に最悪なのはたった20文字程度のパスワードしか許可しないサイトです。

Webサイトのパスワードは基本的には覚える必要がありません。安全性を第一に考えると十分過ぎるくらいの長さのランダムパスワードを設定する/設定できるようにすると良いです。

参考:覚える場合のパスワードの作り方

TL;DR;

パスワード用のランダム文字列が必要でアクセスした方は以下のURLを参照してください。生成されたランダム文字列の一部、90文字くらい、をパスワードとして使うと安全です。

パスワード用のランダム文字列生成ページ (ランダム文字列を表示します)

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hash_hkdf()でわざわざバイナリキー/バイナリSaltを使うことに意味はない

PHP 7.1で追加された hash_hkdf() は出鱈目なシグニチャを持っています。バイナリキーを使うことを想定して、わざわざ既存のハッシュ関数とは異なり、バイナリハッシュ値だけを返せるようになっています。

暗号化がプログラム内で完結する、といった極一部の例外を除きhash_hkdf()でわざわざバイナリキーを使う意味はありません。

CSRFキーを守るURLを守るAPIキーを守る、といったWebアプリケーションで最も頻繁に使われる鍵導出ではバイナリキー/バイナリSaltは、遅いのでむしろ有害と言えます。わざわざバイナリを使う必要はありません。

参考: HMACハッシュの使い方のまとめ – HAMCですが、HKDFはHMAC based Key Derivation Functionです。多くがHKDFで置き換えられます。HKDFが使える場合、hash_hkdf()を使った方が速くなるでしょう。これはPHPの関数呼び出しのオーバーヘッドが比較的大きいことに起因します。

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HKDF, HMACなどのハッシュ関数を使う場合に知っておくべきFS/PFS

PHPにHKDF関数、hash_hkdf()が追加されましたが、そのシグニチャは褒められるモノではありません。

出鱈目なシグニチャのhash_hkdf関数を安全に使う方法

hash_hkdf()が脆弱なAPI仕様になってしまった主な原因は、開発者がハッシュ関数を利用して鍵を導出する場合に知っておくべきFS/PFSの概念を知らなかったことにあります。(秘密鍵のセキュリティ維持にSaltが必須であるとの理解が足りなかったことも原因)

FS/PFSはハッシュ関数を利用した安全な鍵導出に必須の知識です。簡単な概念なので直ぐに理解できると思います。

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PHPとXML eXternal Entity(XXE)対策

2017年版OWASP TOP 10がリリースされました。新しくA4としてXXE、A10としてInsufficient Logging & Monitoringが入りました。今回はXXE対策を紹介ます。XXE対策は簡単です。

XXEは「リクエストのインジェクション」と考えると解りやすく、「リクエストのインジェクション」と理解すれば他の類似攻撃パターンにも応用できます。

自分で直接XMLモジュールのクラス/関数を使ってXML処理している場合は問題箇所は判り易いですが、ライブラリなどを使う場合は知らずにXXEに脆弱になりえます。外部XML文書を処理する場合、XML処理ライブラリは盲信するのではなく、XXEに脆弱でないか検証してから使わないとなりません。

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PHP用入力バリデーションモジュール – validate

ブログで紹介するのを忘れていました。PHP用の入力バリデーションモジュール validateを作りました。

https://github.com/yohgaki/validate-php

PHP開発MLでの議論用に作ったので、作りかけと言える状態ですが、一応動作し使えます。

関数名はvalidate()の方が良いのでは?という意見があったので、名前は変更する予定です。valid()にしていた理由は”validate”だとあまりに一般的過ぎて、同じ名前の関数を定義しているユーザーがいるだろう、と予想したからです。自分のアプリやライブラリには名前空間を使うべきなので、モジュール関数はvalidate()にします。

いろいろ意見があったのですが、やはり入力処理における入力バリデーションとロジック処理の混同がありました。

入力処理における「形式的バリデーション」とロジック処理における「論理的/仕様的バリデーション」は別処理とした方が、構造的に優れています。この理由はまたの機会に書きます。

 

文字列(ハッシュ)の安全な比較方法 – hash_equals

映画などでPINコードを一桁づつ解析してドアを開錠する、といったシーンがあると思います。こんなのは”映画の世界だけ”と思っている方も多いと思います。しかし、タイミング攻撃を利用すると”実際にこれと全く同じ方法”で鍵となる情報を解析できます。

タイミング攻撃とはサイドチャネル攻撃の一種で、鍵情報を比較的簡単に解析する方法です。PHP 5.6からはタイミング攻撃に脆弱でない比較方法を提供しています。

結論から書くと、秘密の文字列を比較する場合

といった通常の文字列は比較は危険です。

上記のようにhash_equals関数を利用しなければなりません。

 

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