酷暑対策として「夏時間」の導入を決定した日本政府は新たな酷暑対策として「夏温度」の導入を検討することを発表した。夏時間(サマータイム)と同じく夏季の3ヶ月間は夏温度として20℃低い温度の使用を義務付け2020年から導入する。
政府関係者は「”夏時間”を導入するなら、同じ酷暑対策として”夏温度”を導入するのが道理だ。粛々と進める」とした。夏温度を推進する与党議員は「心頭を滅却すれば火もまた涼し、”夏温度”を導入すれば45℃の酷暑であっても25℃と快適温度となり、気持ちだけでも涼しくなる」と夏時間導入の意義を語った。
この方針に関して医療関係者は「人は気持ち次第で厳しい環境に対する耐性を向上させることが可能な場合もある。一定の効果があるのではないか?」「精神論かも知れないが、真面目な日本人なので気分を変えるだけで本当に良い効果が得られる可能性がある」とコメントした。
政府は気象庁のシステムに”夏温度のデータ”をそのまま保存することを要求することも分かった。”夏温度”期間中は政府および外郭機関は全ての温度データを”夏温度”で提供し、法律で”夏温度”利用を義務化する。
気象庁からの温度データは”夏温度”のまま提供されることになる。気象庁からのデータに依存する気象情報提供会社は「”夏温度”の利用が義務化されると気象データ管理システムの温度データが出鱈目になる」、ITシステムの専門家もシステム改修なしでは、気象関連システムに重大な問題を起こすとして強い懸念を示しました。
夏温度の利用を徹底するため、政府は夏温度期間中は全ての”温度”データを夏温度で保存することを義務化するとしている。
官房長官は”夏時間”の導入でさえオリンピックまでに完了できる。”夏温度”の影響範囲は限定されているとし、気象関連システム改修に関わらず”夏温度”の導入を進めるとした。
(もちろんフィクションです)
これは冗談ですが、”夏時間”は他の国も導入しているから、オリンピック競技が暑い時間帯に開催されるから、几帳面な日本人がみんなで頑張れば”夏時間”を導入できる、と冗談のような理由で「サマータイム」が導入されようとしています。
温度データの基準を-20℃ずらし
- 冬温度の45℃は夏温度では25℃とする
にしてしまうと気象情報システムは出鱈目なデータを保存することになります。
温度は基幹ITシステムで重要な役割を持っていないので、出鱈目になっても大きな影響はないでしょう。
時間は異なります。時間はITシステムで重要な役割を持っており、安易に2時間ずらすと致命的な問題の原因になり得ます。影響範囲も広く、対応策は複雑で、改修範囲も広いです。
- 冬時間だと午前8時、夏時間だと午前10時とする
単純な基準の変更に思えますが、ITシステムへの影響は大きく、実現には多大なリソースが必要になります。夏時間のITシステム以外へのデメリットも少くありません。大きなデメリットの割にメリットがほぼない、それが夏時間(サマータイム)です。
詳しい内容はサマータイムの導入は簡単!なのか?可能なのか?メリットはあるのか?で紹介しています。
「夏重さ」より「夏温度」の方が解りやすいのでは?というご意見を頂いたので書いてみました。