タグ: セキュアプログラミング

CSSのエスケープ方法

プログラムからCSSファイルにデータを書き込む場合、エスケープしないと不正なCSSになってしまう場合があります。現在のブラウザはCSSでプログラムを実行する仕様が削除されているのでコード実行脆弱性の問題になりませんが、不正なCSSはセキュリティ問題(クリックジャック等)になる場合もあります。

HTML内のCSSの場合、エスケープしないとJavaScriptの実行を許してしまいます。HTMLエスケープでJavaScript実行は防げますが、不正なCSSのインジェクションを防ぐにはCSSエスケープが必要です。適切に処理しないとCSSキーロガーを仕込まれて情報を盗まれたりします。

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完全なSQLインジェクション対策

不完全なSQLインジェクション対策だけで、SQLインジェクション対策は万全、と誤解しているケースが少なくないです。

  • プリペアードクエリ/プレイスホルダを使ったSQLインジェクション対策でOK

は誤りです。「とにかくプレイスホルダを使おう」では脆弱性は無くなりません。

簡単な証明:プリペアードクエリ”だけ”では、識別子(カラム/テーブル等)を使うソートクエリ、特定カラム抽出クエリを”原理的”に無害化できない。識別子のエスケープ/バリデーションが必須。(問題はコレだけはありません)

似たような間違いに「出力対策をするのがセキュリティ対策」だとする考え方があります。こういう考え方になる原因はセキュリティ設計や原則を理解していないことにあると思われます。

出力対策”のみ”のセキュリティはアンチプラクティス

アンチプラクティスであっても正しく動作するならまだ良い方です。しかし、論理的・原理的に出力対策”だけ”では正しく動作するアプリケーションは作れません

参考:

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ISO 27000とセキュアプログラミング

セキュアプログラミングの啓蒙にも少々食傷気味ですが、今回もセキュアプログラミングの話題です。IPAのセキュアプログラミング講座Web編は削除予定であるとFacebookではお伝えしましたが、ブログではまだだったので合わせて紹介します。

ISO 27000がセキュアプログラミングついてどのように書いているのか紹介します。ISO 27000シリーズはISMS(Information Secuirty Management System – 情報セキュリティマネジメントシステム)認証の根幹となっている国際セキュリティ標準です。ISMS導入で自動的にセキュリティ問題に対応できる!といったモノではありませんが、体系的なセキュリティ導入にとても役立つ規格で2015年6月29日時点で4646組織の認証登録があります。

 

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セキュアプログラミング(防御的プログラミング)の歴史をざっと振り返る

キュアプログラミング(防御的プログラミング)の歴史をざっと振り返ってみたいと思います。セキュアプログラミングは防御的プログラミングとも言われるプログラミングの原則の1つ※です。古くからある概念ですが、誤解または理解されていない概念の1つではないでしょうか?

Defensive Programmingとして記載されています。

何故、一般に広く常識として理解されていないのか?その理由は防御的プログラミングの歴史にあるのかも知れません。

参考:

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そもそもエスケープとは何なのか?

まずエスケープ処理について全て書こう、ということでPHP Securityカテゴリで様々なエスケープ処理について書いてきました。しかし、「エスケープ処理とは何か?」を解説していなかったので解説します。

エスケープ処理は文字列処理の基本中の基本です。

「エスケープは要らない、知る必要もない」という意見を稀に聞きますが、プログラムに於ける文字列処理とその重要性を理解していないからでしょう。全ての開発者はエスケープ処理の必要性を理解し、確実かつ適切にエスケープできなければなりません。
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