不適切なアドバイザリ(was 間違ったアドバイザリ) – PHP

(更新日: 2005/12/07)

SECUNIAから間違った不適切なアドバイザリがレポートされていました。アドバイザリは下記の引用を参照してください。(Web版は修正される可能性もあるので直接貼り付け)

基本的にはメールに送信するTOをスクリプトでチェックしていない事がスクリプトの問題です。

TO(あて先)RFC822の仕様に従いヘッダに記載される情報をCR/LFと1以上の’ ‘(スペース)かタブで区切れる事になっています。この処理に問題がありSPAMメールを送信する踏み台にされるケースがあったようです。mailは元々はsendmailコマンドを使ってメールを送信(Windowsの場合はSMTPですが)するように作られているのでTOにRFC822仕様のデータを送るのはスクリプト側に問題があると思います。

これはPHPの脆弱性と言えない部分もあるのでそもそものアドバイザリが間違っています不適切と思います。”Moderately critical”と言うレベルも不適切です。さらに対処方法まで間違って不適切です。どちらかと言うとアプリの脆弱性としてレポートした方が良いのではないかと思います。アプリの脆弱性とレポートした方がPHP本体をバージョンアップするより、アプリのバージョンアップの方が簡単なのは明らかですから。しかし、mailと比べるとmb_send_mailの実装に不備があったのは確かなのでPHPの脆弱性である、とも言えるので微妙なアドバイザリだと思います。

スパムメール送信の踏み台に使われたアプリがどのアプリか知りませんが、どれかのWebメールプログラムだと思います。WebメールプログラムはWebアプリの中でも安全に構築する事がかなり難しいアプリの一つです。Webメールアプリを作られる方はTOヘッダに送る情報はチェックした方が良いと思います。

この件と似た例ではsafe_modeのアドバイザリがあります。「DBMSからファイルを読み込めばsafe_modeを回避できる」と言うアドバイザリ等、safe_mode関連ではアドバイザリが幾つかあります。PHP本体の開発者はsafe_modeチェックの不足があれば、問題として捉えるべきとは思います。しかし、DBからファイルロードしてアクセスする、となると話は別です。PHPプログラマはsafe_modeはfail_safe_modeと考えて、意図せずコードに問題があり不正にファイルにアクセスできてしまった時の防衛策、位の安全を提供する機能と考えるべきです。しかし、しばしば本当に安全で完全にファイルへのアクセスを制御できる、と思われがちです。

PHPはプログラミング言語とは言ってもフレームワーク的な要素を持っているので、safe_modeやsafe_modeに順ずるチェック行うべきではない、とも言えません。他のスクリプト系言語でもユーザ入力についてはフレームワーク的に対処していたりしています。どこまで行うべきか悩ましい所と思います。

PHP6ではsafe_modeは削除候補ですが、個人的にはsafe_modeは有用なのでfail_safe_modeとして残っていた方が良いと思っています。悪貨(不適切なアドバイザリ)が良貨(有用な機能)を駆逐している、という感想です。

備考:きちんとTOアドレスを確認している方はこのアドバイザリを気にする必要はありません。きちんと確認していない場合、PHPのバージョンアップは必要ありません。自分のコードを修正しましょう。

追記:最初にこのエントリを書いたときにcvs upの不良でmb_send_mailではチェックしている項目をmailではチェックしていない、と思っていました。しかし、PHP 5.1.1でmailではチェックされていた事をmb_send_mailでもチェックする様になった、が正しいです。komuraさん、ありがとうございました。

<blockquote>From:Secunia Security Advisories <sec-adv@secunia.com>
Date:28 Nov 2005 14:19:43 -0000
Subject:[SA17763] PHP “mb_send_mail()” “To:” Header Injection Vulnerability
——————————

TITLE:
PHP “mb_send_mail()” “To:” Header Injection Vulnerability

SECUNIA ADVISORY ID:
SA17763

VERIFY ADVISORY:
http://secunia.com/advisories/17763/

CRITICAL:
Moderately critical

IMPACT:
Security Bypass, Manipulation of data

WHERE:
>From remote

SOFTWARE:
PHP 4.4.x
http://secunia.com/product/5768/
PHP 5.0.x
http://secunia.com/product/3919/

DESCRIPTION:
s.masugata has reported a vulnerability in PHP, which potentially can
be exploited by malicious people to use it as an open mail relay.

The vulnerability is caused due to an input validation error in the
“mb_send_mail()” function. This can be exploited to inject arbitrary
headers in a mail sent via a script calling the “mb_send_mail()”
function where the “To” parameter can be controlled by the attacker.

SOLUTION:
Update to version 5.1.0.
http://www.php.net/downloads.php

Do not call the “mb_send_mail()” function in scripts where input
passed to the “To” parameter originates from untrusted sources.

PROVIDED AND/OR DISCOVERED BY:
s.masugata

ORIGINAL ADVISORY:
The PHP Group:
http://www.php.net/release_5_1_0.php

s.masugata:
http://bugs.php.net/bug.php?id=35307

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