国籍法改正 – 衆議院法務委員会で採決され通過

(更新日: 2008/11/20)

国籍法の改正が、全く修正されず、衆議院法務委員会で可決しました。
おそらく、すぐ事後の本会議でもほとんどの議員の賛成を得て可決するでしょう。
民主党が賛成なので、参議院での法案修正も難しく、参議院でもこのまま可決すると思われます。

最高裁の違憲判決の中にも、父子の真正性を確かめるようにとあったのですが、DNA鑑定を条項として盛り込まれないでしょう。しかし、海外ではDNA鑑定は普通に行われています。

牧原氏は、「調べてみると、スイスは従来の日本の法律(国籍法)と全く同じだ。ドイツは今回の日本と同じような改正を行ったところ、偽装認知などの事例がみられた。日本はドイツと同じ失敗を繰り返すことになる。DNA鑑定は有効であり、世界的にも事例があることだ」と語っていました。会合で配布された各国の移民の家族に対するDNA鑑定の様態は以下のようでした。

 ・イギリス…1990年代から実施されている。法的根拠はないが、移民行政によって行われている。口腔組織を採取し、政府により権限が与えられている機関で分析する。費用は、国が負担する。

 ・イタリア…2005年3月から実施されている。移民に関する統一法典を改正する2004年10月18日のデクレに法的根拠がある。血液または唾液を採取し、政府により権限が与えられている機関で分析する。費用は、申請者が負担する。

 ・オーストリア…2006年から実施されている。法的根拠及び詳細は不明。

 ・オランダ…2000年2月1日から実施されている。1999年6月23日に、国会でDNA鑑定が認められ、2000年1月27日に関係法が公布された。口腔組織を採取し、政府が権限を与える3つの機関で分析が行われる。費用は申請者が支払うが、親子関係が証明されれば、払い戻しを受けることができる。

 ・スウェーデン…開始時期については不明。現在、法的根拠はない。血液を採取し、国立法医学研究所にて分析する。費用は、申請者が負担する。なお、DNA鑑定に関する法制度を現在策定中である。

 ・ドイツ…開始時期については不明。現在、法的根拠はないが、ドイツへの外国人の入国及び滞在に関する2004年8月5日の法律に拠って行われている。唾液を採取し、政府により権限が与えられている機関で分析する。費用は、申請者が負担する。なお、DNA鑑定に関する法制度を現在策定中である。

 ・デンマーク…1994年から実施されている。1996年からさらに強化されて実施されている。外国人法第40条Cが法的根拠である。血液を採取し、コペンハーゲン大学で分析する。費用は、政府が負担する。

 ・ノルウェー…1999年から実施されている。法的根拠は不明だが、DNA鑑定の態様については、2002年の通達に従って行われている。唾液を採取し、イギリスの政府認定機関に送付され、分析される。費用は、国が負担する。

 ・フィンランド…2000年6月から実施されている。法的根拠は、2000年3月1日に改正された外国人法である。血液または口腔組織を採取し、ヘルシンキ大学または政府が認定する医学研究所で分析する。費用は、国が負担するが、分析の結果、血縁関係が認められない場合には、費用は申請者が支払う。

 ・ベルギー…2003年6月から実施されている。法的根拠はない。血液を採取し、ブリュッセルにあるエラスムス病院で分析する。費用は、申請者が負担する。

 ・リトアニア…詳細は不明。

http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/799264/

何を差別を言うのでしょうか?DNA鑑定によって救済されるべき日本人にも何ら不利益はありません。しっかりとした検査であれば、周囲からも偽日本人の疑いをかけられる事もなく、良いくらいでは無いでしょうか?反対に、DNA鑑定を行わない事により売春、児童虐待などの被害者を多数生む可能性が十分あるのは明らかです。わざわざ人身売買を目論む犯罪者に利するような法律を作り、通してしまう、そんな日本の政治には危機感を覚えます。

法務委員会の官僚の答弁では、出入国記録などで届けでの真贋を計る、としていました。しかし、海外にずっと居住してきた日本人男性の場合はどうするのでしょうか?子供といっても20歳までが子供です。実際に幼い子供を認知・国籍付与しても、海外で育ち大きくなるかも知れません。出入国記録など全く役に立ちません。絶対に本当の父子であるのか判別できないケースが分かっており、その対策も確立しているにも関わらず、法案に対策を書かないのは立法府の怠慢と言えます。

疑問点は他にもあります。海外に住む日本人が生活に困窮した場合の扱いです。今までの日本人は海外で生活に困窮するような事は、ほとんど無かったのではないかと思います。日本大使館が日本に送ってくれるのでしょうか?それとも海外で生活保護を受給できるのでしょうか?さすがに生活保護は地方行政の範疇なので海外で受給する事は難しいと思います。しかし、裁判をして最高裁まで争うとまた違憲判決が出るのではないでしょうか?つい先日も韓国籍の被爆者が、日本に来れないことを理由に被爆者手帳が貰えないのは違憲だ、とする高裁の裁判で違憲判決が出たところだと思います。生活保護も、最高裁で違憲判決が出たら法治国家としては、支給せざるを得ないでしょう。

前のエントリで、海外で出生し育った日本人が大量に増えた場合のリスクをフィクションで紹介しました。将来日本人は日本語も知らない、日本の文化も知らない、日本へ来たことさえない、大量の日本人の生活を支える為の存在、となりはしないでしょうか?少なくともそのリスクは予見できます。

本当に日本人なのかも定かではない日本人が、大量に日本にやってくる可能性がある事にも非常に不安です。直ぐに現れる雇用の悪化は様々な悪影響を社会にもたらします。本当に日本国民の総数に対して、影響が十分余裕を持って吸収できるような数量であれば良いですが、偽装認知による国籍取得とその家族が大量に日本にやってくるような事になれば、大きな社会問題となります。

法務省の見解だと、新しい法律で救済される件数は今までの情報からだと年間600件だそうです。仮に倍となり、1200件だったとしても税金でDNA検査を負担しても対した金額ではありません。たったこれだけで、何百、何千もの人身売買を防げる可能性があります。虚偽申請が疑われるケースを調査したり、警察が捜査するにも税金が必要です。DNA検査無しであれば、その費用はDNA検査がある場合と比べ、莫大な金額になると予想されます。

重要法案にいつでも反対の民主党も野党も、国を売るような法案に限って早々に賛成を決める、こんな政治では、娘達が将来どのような生活を強いられるのか本当に心配になります。

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