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Programming

無視されているリスク分析

炎上プロジェクトの主な原因の1つに、システム要求定義が不明確であること、があります。何を作ったらよいのか、よく分らない状態で作って上手く行くのを願うのは、サイコロを振るのと変りありません。 これと同じことが情報セキュリティ対策でも起きています。 致命的な脆弱性が残っているシステムの主たる原因の1つに、セキュリティ要求定義が不明確、ならまだよいのですがセキュリ…

Railsのリモートコード実行脆弱性、今昔

去年、今年とStruts2、Drupalのリモートコード実行脆弱性が問題になりました。記憶に新しい方も多いと思います。Railsにもリモートコード実行脆弱性が複数レポートされており、Railsユーザーであればよくご存知だと思います。 ざっと思い付く昔の脆弱性から最近の脆弱性まで簡単にまとめてみます。 (さらに…)

PHP用のCookieセッションセーブハンドラー

JWTが凄い使われ方をしているようなので、可能な限りマシなCookieベースのセッションセーブハンドラーを書きました。メリットは サーバー側のリソース(DBやファイルなど)を使わないので簡単にスケールする ことにあります。 しかし、Cookieの保存は大きく分けて3つの問題があります。 ネットワークが不安定だとデータが失われる場合がある(ネットワーク接続の問…

ITセキュリティ対策の構造化

ITセキュリティ対策の概念で最も足りていないモノは「構造化」ではないでしょうか? システム開発者は常に「システムの構造化」を考えています。構造化プログラミング、オブジェクト指向設計、DoA、DDDなど「システムの構造化」には様々な構造が考えられています。 何故か「セキュリティの構造化」を十分考えていないのが現状です。その結果、「”基本構造が無い”場当たり的セ…

入力データのバリデーションを簡単に 〜 Validate for PHP 0.7.0

基本的にWebアプリへの入力データは全てバリデーションする必要があります。具体的には以下のような構造でバリデーションが必要です。 https://blog.ohgaki.net/there-are-3-types-of-validations Webアプリへの入力データの種類は大抵の場合、数百程度です。Validate for PHPはこれらの入力仕様を定義…

それは”ただのバグ”なのか?それとも?

ソフトウェアにバグがあった場合、そのバグは”ただのバグ”で”単純に意図しない余計な動作をする箇所を直す”、で万事OK!でしょうか? ここでは”ただのバグ”とは”問題が起きた時に問題が起きた箇所を直せばOK”なバグとして話を進めます。 (さらに…)

なぜWebセキュリティはここまでダメなのか?

インターネット上に16億件の企業ユーザーのメールアドレスとパスワードが公開されている、とニュースになっています。ほとんどの漏洩元はこれらの企業ではなく、他の一般公開されているWebサービスなどのアカウント情報漏洩※だと考えられています。 この事例から、非常に多くのWebサービスが情報漏洩を伴うセキュリティ問題を抱えているにも関わらず、気がつくことさえも出来て…

データフロー分析とセキュリティ

データフロー分析とはコールフローグラフ(CFG)を使ってプログラムを分析する手法です。ソフトウェアのセキュリティ対策にもデータフロー分析は広く利用されています。例えば、静的ソースコード検査ツールは静的(=プログラムを動作させず)にプログラム実行時のデータフローを分析し、問題を発見する手法です。 コールフローグラフ データフロー分析の基礎知識はハーバード大学コ…

OWASP TOP 10のセキュリティ対策

できれば全体をよく読む方が良いのですが、まとめとして対策を一覧できるようブログにしました。引用は2017年版 OWASP TOP 10からです。 (さらに…)

ゼロトラストとフェイルファースト

今のプログラムに足りないモノでセキュリティ向上に最も役立つ考え方のトップ2つ挙げなさない、と言われたらどの概念/原則を挙げるでしょうか? 私なら ゼロトラストフェイルファースト を挙げます。 極論すると、この2つ知って実践するだけでセキュアなソフトウェアを作れるようになるからです。この2つだけでは十分ではないですが、これを知って、実践しているだけでも開発者は…