XSTとはCross Site Tracingの事で2003年にその危険性が指摘されました。
簡単に言うとクロスサイトスクリプティングに脆弱なWebサイトはTRACEメソッドでBasic認証のクレデンシャル(ユーザ名とパスワード)を盗まれてしまう、と言う問題です。当時、XmlHttpRequestが他のサイトにもリクエストを送信できたので非常に大きな問題でした。
現在のWebサーバはTRACEメソッドはデフォルトで無効にしてあります。今は大丈夫なハズだったのですがプロキシがある環境では大丈夫で無いかも、というレポートです。プロキシがTRACEメソッドを受け付けているとTRACEメッセージを返してしまうのかも知れません。実際に攻撃可能かは書いてないのですがsquid, apacheをプロキシとして利用している場合の対策が載っています。
Basic認証でユーザ管理をし、クッキーを利用するセッション管理していないのでクロスサイトスクリプティングの脆弱性を修正せずにいるサイト等が攻撃対象になります。
実はWebサイトのセキュリティ書籍を執筆していた時にXSTも解説していました。思いもよらない部分(TRACEメソッドのデフォルトでの有効化)でセキュリティホールが出来てしまった過去の例、として取り上げていたのですが現在進行形になったようです。まだ修正が間に合うので直さないとならないですね。
♯ 実際に攻撃可能か確認しないとならないですが。